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意味怖(意味がわかると怖い話)

スカイツリーさんによる意味怖(意味がわかると怖い話)にまつわる怖い話の投稿です

消えた名前
短編 2026/07/28 17:51 3,331view
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一年生。

二年生。

三年生。

どの学年にも「浩一」が写っている。

しかし、六年生になると、写真の裏にだけ小さく書かれていた。

「本当は美咲」

「事故の日ね。」

由美さんは話し始めた。

「浩一は美咲を助けて死んだの。」

「主人は耐えられなかった。」

「毎日、美咲を見ては『浩一』と呼ぶようになった。」

「最初は間違えているだけだと思っていた。」

「でも一年、二年と経つうちに……。」

「学校も、病院も、近所も、みんな浩一と呼ぶようになった。」

「訂正しなかったんですか?」

「できなかった。」

由美さんは泣きながら言った。

「美咲まで、自分を浩一だと思い始めたから。」

私は息をのんだ。

「そんなこと……。」

由美さんは立ち上がり、古い鏡を持ってきた。

「見て。」

鏡の裏には幼い字で書かれていた。

「みさき」

その上から、黒いマジックで、

「こういち」

と何度も何度も書き直されていた。

その夜。

私は眠れなかった。

由美さんの言葉が頭から離れない。

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