それからも何年も懸命に働き、ある年にそこの副店長にしてもらえた。
店長も「君には期待してるよ!」と言って下さるし、生きててよかったと思ってる。
ある日店長から「今までお願いしていたガラス屋さんが会社畳んじゃったから、今日から新しい業者が来るよ」と業務連絡が有った。
該当の車を作業場に移し、書類を書いていると、「こんにちは!」と元気な挨拶が後ろから聞こえた。
振り返ると、容姿はだいぶ丸くなり、営業スマイルはばっちりだが、忘れるはずもない。
こいつは間違いなくあの「金髪ピアス」だ。名札の名前も合っている。
私は当時より背が高くなり声も低くなったので、奴は気付いていない・・が私は忘れもしない。
イジメた側は覚えてないが、イジメられた側は一生覚えてる。これだと思う。
金髪ピアスは「あ!このお車ですね!作業させていただきます!」
と、明るく作業に入ったが、私は「あ、はい」としか言えず、むしろ当時の記憶がフラッシュバックして吐きそうになった。
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「では作業完了しました!今日はお車動かさないようにしていただきたいのと、水に濡らさないようお願いしますね!!」
そう元気な挨拶をして金髪ピアスは帰って行った。
時間は17時45分。うちの定時は18時で、余程の急ぎの仕事が無ければ帰れる。
店長が「いやぁ今日も無事終わりそうだねぇ。どうする?飲みにでも行っちゃう?」
とありがたいお誘いをして下さったが、「いえ、ちょっと見ておきたい車両が有りますので、今日はごめんなさい」とお断りをした。
「真面目だねぇ・・・」そう言い、他の従業員や事務員さんは定時で帰って行った。
「見ておきたい車両」なんて無い。
あの金髪ピアスに復讐する機会がやってきた、ただそれだけだ。
自動車のフロントガラスは、外からはめて強力なボンドで固定されている。
完全に固まれば外れたり雨漏りすることは無い。
この日ガラス交換したのは、うちの在庫車で、お客様から買い取ったが、ガラスが飛び石を食らっていて車検に通らないので直した。
お客様のお車ではそんなことしないよ。
では、実行しようか。
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まずタオルを2枚持って来て、車内からタオルを押し当て、割れないように思いっきりガラスを押した。
接着剤が固まってないので「ミチミチミチ・・・」と音を立てて少しガラスが浮いた。

























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