理解が追いつかなかった。
すると女が動きを止めた。
ゆっくりと顔を上げる。
そして監視カメラの方へ振り向いた。
髪の隙間から顔が見えそうになった、その瞬間。
映像が途切れた。
モニターは砂嵐になり、すぐに元の映像へ戻った。
何だったんだ、今の。
呆然としながら画面を見つめていると、あることに気付いた。
監視カメラの右下に表示されている時刻がおかしい。
本来の時刻より、十五分ほど先を表示している。
故障かと思った。
だが、嫌な考えが頭をよぎる。
まさか。
そんなはずはない。
俺は何度も首を振った。
その時だった。
店の自動ドアが開いた。
女が入ってきた。
長い髪で顔を隠したまま。
そして店の奥へ消えていった。
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