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Manaさんによる都市伝説にまつわる怖い話の投稿です

【ベネズエラ侵攻】ー事件記者 朽屋 瑠子ー
長編 2026/03/05 21:09 1,904view
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ベネズエラ侵攻で米軍の被害はなかったと発表された。
が、正確には、作戦に参加していた1機が墜落していた。1機と言ってよいのか・・・
冒頭で、アメリカ本国からマッハ3で飛来し、カラカス上空2万メートル地点に停止した謎の物体。未知の光によって敵の動きを強制的に封じ込める・・・その様は、まるで人間版キャトルミューティレーションと言っても過言ではなかった。

上空2万メートルに静止したそれは、朽屋が4年ほど前に撃墜したはずの『エゼキエルの車輪=オファニム』だった。(※)
(※【UFO撃墜事件】-女子大生 朽屋 瑠子- を参照)

「マザー、オファニムは残念でしたね。カリブ海に墜落したそうで」
統合参謀議長ダン・ケインがマザー・エレノアに声をかける。

「そうね、せっかくの研究の成果だったけど、でもテストは十分よ。次の子も、あと数年もすれば実戦に出せそうよ・・・とは言ったものの、そのころには私の方がもうこの世にはいないかもしれないわね」

「ははは、マザー、縁起でもない。いつまでもお元気で、我々をお救いください」

そう言ってマザーを励ましてから、ダンは部屋を出た。

オファニムは米軍に回収され、研究され、マザー・エレノアの元で復活していたのである。

ふとそこへ、トランプ大統領がふらりとマザーを訪ねてきた。

「ふふふ、わしが合衆国大統領ドナルド・トランプである」

「なぁに、どうしたのドナルド坊や」

「マザー、見て!見て!」

トランプは子供のようにはしゃいで、大きな額縁に入った金のメダルをマザーに見せびらかした。ノーベル平和賞の受賞メダルだ。

「まぁ、どうしたの!?それ」

「マチャドだよ、2025年のノーベル平和賞を取ったマチャドがボクにくれたのさ!!

だって、絶対欲しかったんだモン!!これが欲しいからロシアともイスラエルともウクライナとも交渉してきたのに、スウェーデンのやつら(※)よりによってベネズエラのマチャドなんかに送りやがってさ・・・」(※本当はノルウェー)

「あら、そう・・・大変だったわね」

そしたらさ、マチャドから電話があったんだよ。この平和賞はトランプ大統領にこそふさわしいって。ベネズエラからマドゥロ一味を一掃してくれたら、この平和賞をボクにくれるって言うんだ!!・・・だから」

「だから?」

「だからベネズエラに侵攻してやったのさ。ハハハ」

マザーは有頂天になっているトランプを見て背筋が寒くなった。
いつまでこの人に大統領をさせておくのだろう・・・このまま続けて行けば、もっとよくないことが起こりそうな予感がしてきた。・・・当然ながら、マザーの予感は当たるのだが。

嵐のようなトランプがマザーの部屋を去って、ようやく落ち着いた雰囲気を取り戻せた。

マザーの机には一人の男性の写真が飾られていた。ジョン・F・ケネディ代35代大統領の写真だ。マザーが唯一尊敬し、後悔の念が消えないただ一人の大統領だ。
彼は1963年11月22日、テキサス州ダラスにて、衆人環視の中で暗殺された。

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コメント(1)
  • Manaです。自分で書いてて一番楽しい、朽屋瑠子シリーズ。今回は今年初めに大事件の起こったベネズエラを舞台に、朽屋の活躍を描いたものなります。少年と絡むことで、オネショタ好きな界隈には受けたかもしれないですね。途中から登場のミゲル隊長は自分の中ではランバ・ラルのイメージです。

    ところで、自分的に一番ショックだったのが、これを書いてる最中にアメリカがイランを攻撃しちやって大変なことに・・・せっかく最新の戦場を描こうとしたのに、もう古くなってしまいました。
    現実の方が物語より早いし、そんなシナリオ描けません。

    まさかトランプさん、エプスタインとかから目をそらしたくてこんなことしてんじゃないでしょうね~なんて思ったり。

    一応物語はフィクションということで、お楽しみいただければと思います。
    ・・・それでは、チャオ。

    2026/03/05/21:44

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