「え?なんでそんなものを鳩が咥えてたの?」
実奈が尋ねる。
「中学生の時親子喧嘩したとき、カッとしてから窓開けて外に投げてしまったんだよ。
あとから探したんだけど結局見つからなくて、、
ずっと心残りだった」
「そしたら鳩が咥えていたから、そいつは母親ではないかと」
俺がそう言うと、篠原は
「だってそうだろう。そうとしか考えられない」
と言って窓の方に視線を移した。
いつの間にか一羽の鳩が窓の際にとまっている。
それは胸の黒い鳩。
まるで何かを訴えるかのように室内に向かって鳴いている。
「ああやってな毎日来ては鳴くんだよ」
そう言って彼は鳩を見ると、愛しげに微笑んだ。
※※※※※※※※※※
しばらく三人の間には息苦しい空気感が漂っていた。
沈黙を破ったのは篠原だった。
この話は怖かったですか?
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そこまででもなかったかな。
実際、亡くなった方の匂いや線香の香りは時々ありますね。
コメントありがとうございます
─ねこじろう
篠原さんのご病気の末期症状は、人によって痛みの度合いが違うと聞きましたが、緩和ケアの最中に言動が荒々しくなる人もいるそうです。若くして逝かなければならない篠原さんは、とにかく大笑いしたくなる程辛かったのでしょうね。
現実にありそうなお話ですね。お友達の形見だとしても、私も怖いから、このような鈴を飾りたくないな。
人は辛さが極限になると、笑いが出てくるのでは?
と考えてます─ねこじろう