「え?なんでそんなものを鳩が咥えてたの?」
実奈が尋ねる。
「中学生の時親子喧嘩したとき、カッとしてから窓開けて外に投げてしまったんだよ。
あとから探したんだけど結局見つからなくて、、
ずっと心残りだった」
「そしたら鳩が咥えていたから、そいつは母親ではないかと」
俺がそう言うと、篠原は
「だってそうだろう。そうとしか考えられない」
と言うと窓の方に視線を移した。
いつの間にか一羽の鳩が窓の際にとまっている。
それは胸の黒い鳩。
まるで何かを訴えるかのように室内に向かって鳴いている。
「ああやってな毎日来ては鳴くんだよ」
そう言って彼は鳩を見ると、愛しげに微笑んだ。
※※※※※※※※※※
しばらく三人の間には息苦しい空気感が漂っていた。
沈黙を破ったのは篠原だった。
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