次の日。
学校帰りに公園の前を通ると、
あきが立ち止まった。
「……ねぇ、ひろきくん、昨日どこから出てきたんだろう」
俺は答えられなかった。
でも、なんとなく気になって、
2人でひろきが出てきた公園の裏へ回った。
そこには、使われなくなった古い公衆トイレがあった。
扉は板で打ち付けられていて、
誰も入れないはずなのに――
「……あれ」
あきが指さした。
横の換気口が壊れて、少しだけ開いていた。
落ち葉が不自然に散らばっている。
まるで誰かがそこを通ったみたいに。
俺たちは顔を見合わせた。
怖かったけど、目をそらせなかった。
俺たちは換気口から中に入ると、
中は暗くて、ひんやりしていた。
天井の板が一枚だけ外れていて、
上に登れるようになっていた。
あきが小さく言う。
「……ひろきくん、ここから出てきたのかな」
俺は手洗い器を踏み台にして、天井裏を覗いた。
そこには――
• 子どもの靴の片方
• 「2年1組〇〇ひろき」と書かれた名札
• 埃に残る小さな手形
• そして、奥へ続く“狭すぎる隙間”
俺は震える声であきに言った。
「……ひろきくん、ここに隠れてたみたい」
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