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不思議体験

イブも歩けば棒にアダムさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

親友Aくんの家
長編 2025/12/17 18:40 542view

集合場所は、Aくんの住むマンションの前ということになっていました。

エントランスの大きなドアを押し開け、彼の部屋のインターホンを鳴らします。

ピンポーン…

「はい。」女性の声でした。

もしもし、Aくんのお母さんですか?

「はいー。もしかして私くん?」

そうです、と答えると
「Aと一緒じゃないの?まだ帰ってないけど」

と言うので、じゃあそこで待ってますと言い

インターホンを切りました。

Aくんのお母さんからは先に上がってもいいと言われましたが、なんか気まずく感じたのもあり大人しく待つことにしました。
 
 
 
それからすぐ、Aくんが体操着袋を持って現れました。
Aくんは、

「待ってなくてもいいのに」

と言いながらオートロックを解除すると、そのままエレベーターへ案内してくれました。

慣れた手つきで「9」のボタンを背伸びしながら押すと、間もなく箱は動き出しました。

あれ、10じゃないの?と私が聞くと、彼は

「ねんのため。」

とだけ答えました。
 
 
 
9階に到着すると、Aくんは勢いよく飛び出し、
私がエレベーターを降りるより先にエレベーター横の非常階段の重い扉を開け、Aくんがさっさと階段を上がっていきました。

あわてて後を追いかけると、
階段を上がった先の鉄でできた扉の前にAくんが立っていました。

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