これは私が学生だった頃の話です。
当時、私はワンルームマンションで一人暮らしをしていました。
その日はサークルの飲み会で、家に着いた時は深夜0時を回っていました。
面倒に思いながらもシャワーを浴び、ベッドに入りウトウトと眠りにつきそうな時でした。玄関のドアノブをガチャガチャと動かす音が聞こえたのです。びっくりして酔いも眠気も覚め、恐怖に襲われました。
なかなか音が止まず、鍵をガチャガチャやったり、ドアノブを動かす音が激しくなってきます。
友人に連絡しようと思いましたが、真夜中でしたので流石に憚られました。
ドアロックがかかっているかも不安だったのと、防犯的にどんな人なのか見ておいた方が良いだろうと思い、勇気を出して玄関の方に行き、覗き穴を覗いてみました。
すると、そこには黒くて長い髪を振り乱し、必死に鍵をガチャガチャやっている女の人がいたのです。顔はよく見えませんでした。
とにかくいなくなって欲しいとの一心で、内側からドアを強く叩きました。すると、その女はびっくりした様子でいなくなりました。
その後はドキドキと激しい動悸がして、しばらく眠れませんでした。
ベッドで横になっているうちに、眠ってしまったようです。目が覚めたかと思うと、体が動きません。どうやら、金縛りのようです。
中学生の頃から何度か金縛りにはあったので、「またか」と思うと同時に、先ほどのことがあったので恐怖心がより一段と強く、「早く解けて欲しい」と思いました。
その時は、特に何か見えたり聞こえたりはせず、またいつの間にか寝てしまいました。
次の日、友人に昨夜の出来事を話すと「え、怖!幽霊じゃないの、、、」と言われ、余計に怖くなったことを覚えています。
あの日以来、ドアノブをガチャガチャされることはありませんでした。
私は、あの時の女の人は、きっと酔っ払って帰ってきて部屋を間違えたのではないかと思っています。
金縛りはタイミングが被ってしまっただけだと、、、
ただ、黒くて乱れた長い髪、必死にドアをガチャガチャやる様子は鮮明に覚えていて、今でもあれが何だったのかと怖く感じることがあります。
皆さん、くれぐれも戸締りには気をつけてくださいね。
























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