翌日、私は昨日の出来事がずっと気になっていました。ぼんやりした記憶だけど、夢じゃないことは何故か分かっていました。
その日も私は夜中に起きました。
聞こえるのです、あの小さな音が。
なぜか怖いとは感じず、また窓の外を覗きます。
黒い布が揺れています。
今日は三つ。
それぞれ離れた位置にいますが、墓の前にいることは共通しています。
父を起こして見せないと、と思い父のいる布団に振り返ると、父がいません。
あれ?
布団をめくってもそこには誰もいません。
途端に全身が冷たく感じ、私は自分の布団にうずくまってぎゅっと目を閉じて震えていました。
音はまだ聞こえてきます。
よく聞くと、一定のリズムがあるようです。
チャ、チャ、チャ、チャ、チャ。。
「おはよう」
ハッと目を開けると、父がニコニコとした顔で私を見ていました。
日差しの眩しさを感じ、いつの間にか朝になっていたことにやっと気づきました。
私は昨晩のことを父に話しました。
この話は怖かったですか?
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