Hさんが廊下から
「じゃあお姉ちゃん手分けして見ちゃおう」
と言ってスタスタと奥へ入って行った
今度はHさんが部屋を見ていると
どこからが声がした・・・
「あそぼ」
慌ててあたりを見回すが誰もいない
その頃、お姉さんは別の部屋を見ていた
床一面に散らかった子供のおもちゃ・・・
(これは、なにかある・・・・)
お姉さんはいっそう不安になった
一方Hさんは台所に来ていた
食卓には今開けたばかりのような一個のプリンがある
さすがにHさんも、これはおかしいと感じはじめた
今度はお風呂場・・・・
浴槽にはお湯がはってあり
あたり一面が濡れて石鹸の泡がついていた
これにはお姉さんもゾッとした
走ってHさんのもとへ行くと
「ねぇここ誰かいるよ!」
「まさか・・・」
その時だった、タンタンタンタンと廊下を走る音がする
音の先を追いかけて行った
一番奥の部屋
さっきお姉さんがおもちゃを見つけた部屋だった
今度は床一面に子供が描いた画が散らばっていた
よく見ると、暗闇の奥にこちらに背を向けて
画用紙に画を描いている女の子がいた
赤いランドセルを背負い、黄色い帽子をかぶっている
「遊ぼう・・遊ぼう・・遊ぼう・・遊ぼう・・」
何度もその言葉が繰り返し頭の中に響いてくる
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