私が小野になぜメアドを知っているのかと問いただした所、小野はこう言いました。
いやぁゴメンゴメン、昨日洋子ちゃんがトイレに行っている間に周りの皆が
『今の内にメアドゲットしてしまえ!』って囃し立てちゃってさ?俺もその場のノリでやっちゃったんだ。
そうです。小野は私がいない間に勝手に私の携帯から自分の携帯へメールし、なんと電話まで掛けているのです。
なんでそんな事するんだと最初はなかばキレ気味に抗議しましたが、小野は何度も何度も謝り、
「ただのメル友でいいから」と言うのです。
余りにも何度も謝るのでただのメル友ならと思い、その時は許してしまいました。
その後は心配していたほど頻繁にメールも来なく、安心していたのですがある日突然、
仕事が終わったら話したい事があるので会いたいとメールが来たのです。
(この頃はもう修復作業も終わっていたので小野と会うこともありませんでした)
何だろうと思い会社を出た所で待っていると、小野がすぐにやって来ました。
しかしその姿を見て私は愕然としました。
なんと小野は真っ白いスーツに身を包み、結婚式で花嫁さんが持っているような小さなブーケを持っていたのです。
私が呆気に取られていると、小野は手に持ったブーケを私に差し出し
「結婚を前提に付き合って欲しい。」と言うのです。
あの時の飲み会から一回も会ってまともに話しすらしてないのに、何を言っているんだこの男はと呆れていたのですが、
流石に会社の前だし誰かに見られるのも嫌だったので丁重にお断りして私は小野をその場に残し走って帰りました。
しかしその日の夜からです。小野の様子がおかしくなってきました。
さっきはゴメン。急でびっくりしたんだよね?俺は全然怒ってないよ(^^)/メールちょうだい!
洋子ちゃん、なんで返事くれないのかなぁ?
俺さぁ、けっこう気ぃ短いんだけど(^_^;)さっきの返事くれないの?いつまで延ばすつもりなの?
ゴメン、もうしつこくメール送りません。
お願い!電話だけでも出て!!
洋子ちゃんゴメン洋子ちゃんゴメンね。
こんな内容のメールが朝まで何十通と届くのです
。
中にはいつの間に撮ったのか、飲み会の時に私を隠し撮りした写真まで添付してありました。
私はもうなんだか怒りを通り越して怖くなって
(本当は強く言ってやりたかったのですが、小野は私の会社を知っていたので下手に刺激して会社に来られたらまずいと思い、言えませんでした。)
急いで小野のメアドと番号を受信、着信拒否し削除しました。
そして小野から最後に届いたメールにはこう書かれていました。
「洋子ちゃん、死にたいって思ったことある?」
「俺、洋子ちゃんとなら死んでもいいなぁ」
正直、ゾッとました。























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