変だなと思ってカメラを起動してみた。
映った自分の顔は、俺の顔だけど……
見たことのない目をしていた。
静かに笑っていた。
あの夢の中で落ちてた俺が、ビルの壁に映ってた“笑ってる俺”と――まったく同じ目をしていた。
*
今夜も眠くなってきた。
夢を見るかもしれない。
でもきっと、今度は落ちない。
今度は、見てる側だ。
だってもう、落ちる“俺”は――
……どこかに消えたんだから。
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