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fudousanyaさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

ゴルフ場の怖い話2
短編 2025/07/08 13:19 1,699view

そのゴルフ場で、私の仕事というのはコース管理課でしてね。

主に私の仕事は「カート道路の保守整備」でした。道幅1.5mのアスファルト

道路を、お客さんのバックを積んだカートが走るのですが、穴を埋めたり、カート

の磁気を拾う磁石を埋め直したりするんです。勿論、お客さんがいる時間には出来

ないので、夕方にカートを出して、発電機を積み込み、セメントのバケツを用意して

従業員のハウスで夜ごはん食べてから作業するんです。

夜のゴルフコースが綺麗でしてね。月の砂漠のようでした、夜になればいろいろな

動物や、池のそばならカエルが大量に上がってきてたり、昼には見ない景色が

あるのです。その日はお客さんが居なくなる時間が遅くて、カートに発電機を乗せて

ドリルを繫いでコースに出たのは9時過ぎでした。発電機のライトで前方を照らし

ながらコースを走り、クラブハウスに戻って来た時刻は12時前でした。

戻ってきたら研修生が二人がカート格納庫に座り込んでいるのです。

「おや、どうしたの?」と聞くと「出た」「ヤバいですよ」と怯えてましてね。

カート格納庫は常に電灯点いてますから明るいのでそこまで逃げて来たと言う

んです。なにかあったのか?と聞くと、クラブハウスに隣接するアネックスという

宿泊客の為の施設で寝てたら、突然足を引っ張られてベットから転げ落ちたと

驚いて部屋を見回したら自分の目の前に老婆が座っていた。

これが二人同時に起こってるんです。で、飛び出してここまで逃げて来たと

そんなバカな事があるかよ。と二人の若い研修生が怯えて戻りたくないというので

私がアネックスに行き、二人の荷物を部屋から持ってきて渡しました。

何も起きないし誰もいませんでしたよ。

「着物着た黄色い帯の老婆」がこの研修生の目撃談でして、これは翌日には支配人

まで広まってました。

支配人に呼ばれまして「キミは見たのか?」と聞かれたので「見てませんよ」と

私はその時点では信じてないので研修生の見間違いか嘘だと思ってました。

その事件はそれっきりで以後はなにも起こらない、皆が忘れた頃 半年後ぐらいです

新入社員の若い青年が入って来て、私と共にコース管理課に配属されましてね。

夜のコース補修に何度か二人で出ていたんですよ。

その日も遅くなってしまいまして、やはり12時近くで最後の補修をしてると

その青年が「あれ?今日はアネックスに泊まりの人いましたか?」と聞くので

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