それは母にしても同様で、庭いじりをして疲れて午後は昼寝をしていたことも「思い出し
て」いた。
自分はといえば、不思議なものであの日から一年経ってもあまり事実を公表したいと思
わず、そのまま三年以上が過ぎた。
それが自分のものぐささのためか、あの男がしたであろう「修正」のためかはわからない。
だが、あの日から五日後に自宅の古新聞のラックで「見つけた」日曜日と月曜日の新聞の
内容に不自然さを感じたことは確かに記憶している。
まず日曜日の新聞は4コマ漫画は作者の都合で休載となっており全ての記事を読んだもの
のスポーツ欄に幾つかの競技の試合や大会の結果が載っている以外は、社会欄も地方欄も
土曜日より前の事件や事項の追跡記事やシリーズものの連載記事ばかりだった。
不自然に思えたのはここからで、月曜日の新聞までもが同じように土曜以前の事項ばかり
だった。
それは、あたかも日曜には全世界で何も起きなかったかのような紙面だった。
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怖いような不思議なような。リアルで面白かった
世にも奇妙な物語でありそうな話。
これは本当は実話で、『物語の体裁』を取った結果、こうなったのでは?