Aがいうには、この一週間前から俺にBとCが行方不明であることを電話で話しているという
しかし、どれだけ話をしても「うん」とか「へー」とか言わず、空返事だったという
俺にそんな記憶はない
Aとは高校卒業以来話をしていないというのが俺の認識だ
しかし、スマホの通話履歴を見てみると、確かにAと通話していた履歴が複数残っていた
逆にBとCとの履歴は一切なかった
「いったい何が起きているんだ。とにかく会って話さないか?」
「ああ。わかった」
その後、Aが指定してきた集合場所は誰もが知る駅の改札前だった
数時間後
俺はAと会った
久しぶりに会ったAは以前よりがっしりとした体格をしていた
「よう。久しぶりだな。しかし、こんなことになるなんてな」
それから二人で喫茶店に入り、俺はAからBとCの話を聞かされた
二人は俺がいけなかった同窓会の夜から連絡がつかなくなっていたという
それぞれの両親が二人の住んでいるアパートに行ったがもぬけの殻だったようだ
それから両親は警察に捜索願を出したそうだが、行方がわからないままだった
そんな中、ある街で交通事故が起こり二人の男性が亡くなった
身元を調べたところ、BとCだったことがわかったのだ
事故を起こした車は同窓会の夜にBの名義で借りられたレンタカーで、翌日返却予定だったが、ずっと返却されずにいたらしい
二人の服装は同窓会の夜に着ていたものと同じだったらしい
「色々なことが謎な事故だが、一番不可思議なのは事故が起きたのは○○町という東北の田舎の町だったことだ。そこの交差点の電柱に激突して亡くなった。ほぼ即死だったそうだ。その町はほとんどよそ者は来ないような場所らしい。二人とも縁もゆかりもない場所のはず。何故そんなところに二人は行ったのか」
Aはそう言って首を傾げた
俺はそれを聞いて混乱することになる
○○町
それは二人が待ち合わせ場所として指定してきた場所だ
これはどういうことなのか
もし、指定さてた場所に向かっていたらどうなっていただろう
考えるだけでも恐ろしい
俺は何故か集合場所を忘れてしまったおかげで助かったのだ

























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