なんというか…、
…とても、家族思いの人だったのです。
「家族が家で待ってるから」と言って、
仕事はいつも定時に終わらせ、まっすぐ帰宅していきます。
同僚と出掛ける事も無ければ、飲みに行くことも一切ない。
同僚の言葉を借りれば、付き合いの悪い人でした。
他にも、「昨日、息子が初めて歩いた」「息子が俺の名前を喋った」「家族で公園に出掛けた」「息子の好き嫌いが多くて困るんだよ」
などなど、会話の最中、家族の…特に息子さんの話が絶えないのです。
まあ、仕事に支障がある訳では無いので、その程度ならどうということではありません。
…
…
…
ところがある日、
同僚の男性が、ある奇妙な事に気付きました。
その同僚は、私の同期で、例の先輩にとっては後輩にあたります。
それは先輩が、その後輩の彼に旅行先で撮ったという家族の写真を見せた時です。
後輩の彼は、驚きました。
その写真には…、
先 輩 し か 写 っ て い な か っ た の で す。
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