これはある時期にコンビニバイトを辞めていたAの話です。
ある日のこと、Aがコンビニバイトを辞めていた理由を話したいからと言われて
Aの家に招待されました。
大学生だし浮ついた話でも聞けるのかなと思ってワクワクしてAの家に向かうと
Aはすごく不安げな顔で出迎えてくれたんです。
他愛もない話をしたのちに、Aが話し始めました。
7か月前に、ある男からlineを追加されたそうだ。
誰だろうと思い所属していたグループを探してみると、学部を越えて1年生が集まるグループにいる男だった。
学部は違えど同じ学年だったこともあって、Aは男とやり取りを始めたらしい。
男は「間違って追加した」と言いながらも、Aのことはコンビニで見かけたことがあったらしく、一方的にAのことを知っていたようだ。
会話は弾み、特に服の趣味があったそうだ。
よくよく話を聞いていくと家も近いことが分かり、男から宅のみを誘われたそうだ。
その時のAは好きな相手に振られた後だったし、何かあればすぐに家に帰ればいいと思って誘いに乗ったらしい。
その日は男が持ってる車に乗って会話を楽しみながらスーパーでお酒を買って、そのまま一夜を過ごしてしまったそうだ。
ただAはお酒の勢いで身体を委ねたことがきっかけで、振られた男に対して「やっぱり好きだ」という気持ちが強くなったらしい。
その日以降、男からご飯の誘いやドライブの誘いが来るがやんわりと断っていたそうだ。
そういったやりとりが2週間ほど続いたある日、
コンビニでバイトしていると男が現れて、「今夜絶対、会ってくれ」と言われたそうだ。
男が少し焦燥しているようだったこともあってAは、
「色々考えたけど、あの人のことが忘れられないから会えない。今は○○さんと話すのがつらい。ごめんね」とメッセージを送り、その日は会わなかった。
男から返信はなく、既読だけがついていた。
その日から男は毎日コンビニ来るようになった。男は狙っているのか、接客はAと被らないようにレジに並んでいたらしい。
1週間それが続いたタイミングで、大学側から全学生に対してあるメールが届いた
件名
「大学周辺での不審者について」
内容は、ある女性専用マンションにフードを被った男性が複数人の部屋に対してチャイムを鳴らしているとのことだった。
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