Aはそれを見てすぐに大学の事務に向かい、どのマンションでその事件が起こっているか尋ねた。
Aと同じマンションの人が被害にあっていた。
その時点でAはあの男だと確信し、事務員の方と話し合いをしたようだ。
結果的に、事務員の方とマンションの管理人が連携して、
警察の立ち合いの元、Aは監視カメラを確認した。
映像は、Aが見覚えのあるパーカーを着ていた人物がひたすらチャイムを鳴らしているというものだった。
背格好も男と似ていたため、Aは男の名前を事務員と警察に伝えた。
その時に、警察から
「君にも理由があってバイトをしていると思うが、この事件が落ち着くまでバイトは控えた方がいい。バイト先に伝えることが難しいようなら警察から連携しよう」
と伝えられ、バイトを一時的に辞めていたらしい。
その後、すぐに警察と事務員が対応したらしく男は大学を休学することになりコンビニにも来なくなった。
「これがバイトを休んでた理由で、明日からコンビニでまた働くことにしたんだ」
とAはすっきりした顔で語り終えた。
私はAのことを励ましつつ、1時間ほど雑談をしていると家のチャイムがなった。
さっきの会話が頭に浮かんでいた私たちは顔を見合わせ、私がチャイムに応答した。
ビデオ付きのカメラで配達員の顔を見るなりAはスマホを取り出し、
「この人は、男に変装してないから大丈夫」と高速フリックでスマホを私に見せた。
私は安心し
「玄関に置いててください。取り行くので」
『いやぁそれが、着払いなんですよね』
と返された。
Aは再びスマホで「親からの届け物かな?」と見せてきた。
Aから現金を預かり、私が荷物を受けとりにいった。
レターパックだった。
親からのレターパックということは大事な書類なのかなと思ったので、
急いでAの部屋に向かいレターパックを渡した。
するとAは「ひっ」と声にならない声をあげ、固まっていた。
どうやらAは宛名を見ているようで名前を確認すると
あの男の名前が載っていた。


























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