木立の中は夏とはいえ、少しヒンヤリしていた。
凉太が枯れ木を踏みながら鬱蒼とした木々の間を歩いていると、何か聞こえてきた。
初めのうちは聞き取れないくらいの微かなものだったが、それは徐々に大きくなってくる。
「ぉ-ぃ……ぉ-ぃ……おーい……おーい」
それは紛れもない、じいちゃんの声だ。
「じいちゃん?じいちゃん!じいちゃん!」
彼は必死に辺りを探した。
すると、少し離れた木立の暗がりの中に、じいちゃんの色黒で皺だらけの顔だけがポツンと浮かんでいる。
凉太の腰くらいの高さだ。
「じいちゃん!」
彼が近づこうとすると、
「凉太、来るな!来ちゃいかん!」
とじいちゃんが言うので、足を止めた。
その時、
木立の間から射しこむ陽光が少しの間、その辺りを露わにした。
それを見た凉太は恐怖で凍り付いた。
※※※※※※※※※※
木立の間の少し盛り上がった地面の上に、
ヌメヌメとした肌色の光沢を放つ巨大な長い体躯が横たわっている。
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じいちゃん喰われたのはショックだったけどあんなことしてたら流石にナメクジに同情してまう
きもっ
怖いというかなんか恐い
怖いけどナメクジがかわいそう
じいちゃん可愛そう
ナメクジへの同情には驚きました!
━ねこじろう