頭上にはシャンデリアがぶら下がっている。
欧風調の豪華な縦長の白テーブルの前に3人が座っている。
俺の真向かい奥にはよだれ掛けをしたロイドくんが、「あにさんあにさん」と笑っていた。
左手には亡くなったロイドくんのお母さん
そして右手には会ったこともない中年の男性。
どこかロイドくんに似ている。
テーブルには豪華な料理が並んでいる。
すると右手の男性がロイドくんをチラリと一瞥し、
これからもこいつのこと、よろしく頼みますね。
と俺の顔を見てニタリと笑った。
すると前に座るやつれた顔の母親もロイドくんを見てからまた俺の顔を見ると、
本当にこの子、あなたのこと大好きみたいなんです。
だから私からもよろしくね
と薄笑いを浮かべる。
いったいここは、、、
※※※※※※※※※※
ここで音声は終わった。
すると一息ついた俺の耳に救急車のサイレン音が飛び込んでくる。
俺はサッシ扉まで歩くとカーテンと扉を開き、ベランダに出た。
そして柵から下を覗き込むと、エントランスに救急車が停まっているのが見える。
隊員らが担架を押しながらアパート入口へと進んでいた。
玄関口に行って出迎えないと、、
焦り振り返った時だった。
!?
突然強烈な白い閃光がパッと視界を襲い、俺はくらくらと目眩を感じて瞳を閉じる。
再び目を開いたが視界に入ったのは、殺風景な居間の光景だけだった。
【了】
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