恐怖と戦いながら他の部屋を見て回ってみたが、やはり誰もいなかった。
その後は家に戻り母親に事情を説明すると、警察に電話をしてもらった。
その後に訪ねてきた警察の人の話によると横たわっていた母親は少なくとも死後一月は経過していたということだった。
死因は不明で心停止による突然死ではないか?ということだった。
ロイドくんに関しては今も警察による捜索が行われているようなのだが、たぶんまだ見つかっていないようだ。
だが俺には分かるんだ。
間違いなくロイドくんは俺の近くにいる。
それは今年大学に入学してから数ヶ月が過ぎた頃からだった。
例えば夜に路地とかを歩いていると、たまに背後に人の気配を感じるんだ。
そんな時あの聞き覚えのある声が聞こえてくる時がある。
あにさんあにさん
驚き振り向くとパッと辺りは昼間のように様変わりするんだ。
改めて向き直り先を見ても、あるのは薄暗い路地だけで人の姿はない。
それから数日のうちにアパートの玄関ドアの隙間には、一枚のポラロイド写真が挟まっている。
その全てが路上で驚き振り向く俺の姿なんだが、ただその写真は以前と違う。
顔のところだけがグニャリと不気味に歪んでいるんだ。
そしてそんなことが続きだしてから、どんどん体が衰弱するようになってきた。
体重も今は10キロは減っている。
最近は吐き気や目眩が起こるようになってきて、歩くのも辛いくらいだ。
そしてとうとう一週間前からはソファーから起き上がれなくなった。
苦しい、、
いよいよ意識が朦朧としてきたようだ、、
あ、
天井が、、
グニャリと曲がっている、、
…………
ここはどこだろうか?
どこかの食卓?


























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