床下の御札
投稿者:ほらりん (21)
田中さんは古い家を購入し、家族と共に引っ越してきました。この家は築100年以上の歴史があり、田中さんはその古風な雰囲気に魅了されていました。しかし、引っ越してから数日後、奇妙な出来事が起こり始めました。
夜になると、床下からかすかな音が聞こえるのです。最初はネズミか何かだろうと思っていましたが、音は次第に大きくなり、まるで誰かが床下を歩いているかのようでした。
ある夜、田中さんは音の正体を確かめるために床下を調べることにしました。懐中電灯を持ち、床下収納の扉を開けて中に入ると、そこには古びた御札が貼られていました。御札には見たこともない文字が書かれており、不気味な雰囲気を醸し出していました。
田中さんは御札を剥がし、家の外に捨てました。しかし、その夜から音はさらに激しくなり、家全体に響き渡るようになりました。家族も不安を感じ始め、田中さんは再び床下を調べることにしました。
床下に入ると、そこには新たな御札が貼られていました。しかも、前よりも多くの御札が貼られており、まるで何かを封じ込めるかのようでした。田中さんは恐怖を感じながらも、御札を全て剥がし、再び捨てました。
その夜、家全体が揺れるような激しい音が響き渡りました。家族全員が恐怖に包まれ、田中さんは再び床下に入ることを決意しました。床下に入ると、そこには無数の御札が貼られており、その中心には古びた箱が置かれていました。
田中さんが箱を開けると、中には古い人形が入っていました。人形の目は真っ黒で、まるで生きているかのように田中さんを見つめていました。突然、人形が動き出し、田中さんは恐怖でその場に倒れ込みました。
その後、田中さんは家を売り払い、別の場所に引っ越しました。しかし、彼の心には今もあの夜の恐怖が深く刻まれています。そして、あの家には今も新たな住人が住んでいるのです。
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