奇々怪々 お知らせ

呪い・祟り

イエティさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

踏切
長編 2021/03/17 13:34 10,372view
4

だが、ここまで相手してきて、出ずにいるのも、
着信拒否をしないのも、負けたような気がして嫌だった。

着信拒否をし、その翌日。
やはり違う番号から電話がかかってくる。

出ると、ゴォーーーっていう音がもっと近づいているのが分かる。
2秒ほど聞いただろうか。

ドン!!!!とでかい音がしたかと思うと、ぐちゃっ、バキバキ、と聞こえてきた。
ああ、きっと過去の事故が電話越しに起きているんだ。そう確信した。

今回の電話で、相手は死んだ。

つまりもう電話はかかってこないだろう。

ケータイを耳に当てながら、ほっと安堵した。
ふう、とため息をついたその時だった。

「「ツギハオマエダ!!!!」」

電話先の”何か”が、初めて言葉を発した。

正直、ちびりそうだった。

そこから無言電話はなくなった。
俺は滅多に駅は使わないし、どこへ行くにも踏切を通らないルートはある。

できるだけ踏切や電車に近づかないように生きていたが、

1年経ったある日また酔っぱらってた俺は、お持ち帰りに成功した女の子と、
夜道を歩いていた。

今思えばラブホ行けよと思うが、
家にあるCDを貸すという名目で連れ込もうとしたため、行先は俺んち。

早くヤりたいがゆえに、俺は最短距離である踏切ルートを選択した。

踏切が視界に入った途端、ふわっと体の力が抜けた。
体のどこにも力は入っていない。足にも。
立っていられるはずないのに、体は踏切へと足を進めている。勝手に動いている。

「間もなく列車が・・・」

駅のアナウンスがここまで聞こえる。

3/4
コメント(4)
  • よい話だった!

    2021/03/17/23:38
  • 女の子誰だったんだ…

    2021/03/18/13:04
  • 怖いけどいい話だなぁ❗

    2021/04/16/02:06
  • 合コンに来ていた誰かのお姉さんだったのかもね(‥;)霊感強い人だったんだね(;^_^A

    2021/09/20/16:21

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。