なにしてんだ…気味悪いな…
双眼鏡を下ろそうとした時、
彼女はキュッと顔をこちらに向け、こう口を動かした。
『見るな』
「うおっ!?」
ビビって思わず双眼鏡を落としてしまった。
怖くなった俺は、
急いで布団を頭まで被った。
布団を握る手が震えている。
「俺が覗いてんの、バレてたのか…?
いや…今まで気づかれそうになったことはないし…
にしても、なんで砂嵐を見てブツブツ言ってたんだ…?」
自問自答しながら、俺は気持ちを落ち着かせた。
それから20分ほど経ち、
俺は布団から顔を出した。
おそるおそる、
肉眼で彼女の部屋を覗いてみると、
カーテンが閉まっていた。
そしてこの日以降、カーテンが開くことはなかった。
彼女が何者だったのか。
今もあそこに住んでいるのか。
俺の覗きはバレていたのか。
なに一つわからない。
ただ、今になって思うのは、
あの時彼女が言っていたのが、
『見るな』じゃなかった可能性もある…ってこと。
『見るな』じゃなかったら…
『みうら』…?
三浦さん?
自己紹介してくれた可能性?
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自己紹介わろすw