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呪い・祟り

ねこじろうさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

S村からの電話
長編 2024/09/01 07:58 18,348view
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「まあそうだろうな。
警察が捜査していく過程で、会社の詐欺的な営業内容がバレるかもしれないからな」

俺の言葉に田嶋は一つ大きく頷く。
そしてまた続けた。

※※※※※※※※※※

「そういうことで俺は初秋の頃の日曜日に、村山さんの自家用車で午後から一緒にS村に向かったんだ。

小一時間ほど走り続けた辺りで助手席に座る村山さんが

『恐らくこの辺りのようだな』

とデカイ地図帳を見ながら言う。

ハンドルを握る俺の視界には晴れ渡る秋空の下、広大な田園風景が広がっている。

その先に見える山裾の手前に、鬱蒼とした林に囲まれた古い木造家屋の一団が見え隠れしていた。

さらにしばらく農道を走っていると道は二股に分かれ、左手の道の脇に小さな地蔵が奉ってあった。

それは雑草に覆われた朽ちた首なし地蔵。

俺は一旦停車しそれを確認し、
『どうやらS村はこっちのようですね』と言って村山さんの顔を見た後、『課長、地図ではどうなってます?』と尋ねる。

村山さんは真剣な目でしばらく見ていたが、やがて顔をあげると『それがこの道から向こうは斜線が引かれているだけだ』と言って首をかしげた。

それでとりあえず仲谷の言ってた左手の道へと進む。

するとやがて道は林に阻まれ、それ以上は進入出来なくなった。

俺は道の端に車を停めると降りる。

━午後9時過ぎとかになると恐らくこの辺りは真っ暗になるだろうな。

仲谷はそんな状況で一人、村落に向かったんだろうか?

そんなことを思いながら村山さんと共に林に分け入った。

※※※※※※※※※※

しばらくすると視界が開け、道沿いに左右に建ち並ぶ村落が見えてくる。 

まるで時代劇に出てくるようなぼろぼろの木造家屋が、未舗装の砂利道沿いに並んでいる。

6/10
コメント(3)
  • 怖かったですヽ⁠༼⁠⁰⁠o⁠⁰⁠;⁠༽⁠ノ

    2024/09/28/21:33
  • お祓いしてもらえばいいのに。

    2024/10/01/10:02
  • コメントありがとうございます。
    ━ねこじろう

    2024/10/04/09:07

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