祖母の迷信
投稿者:古見 (1)
皆さんは“迷信“と聞いたらどんなものが思い浮かびますか?
夜に爪を切ってはいけない
朝蜘蛛殺さず夜蜘蛛殺せ
しゃっくりが100回出ると死ぬ などが思い浮かんだんじゃないでしょうか。
突然ですが、「火のついていない線香をお供えすると目の見えない子供が生まれる」という迷信をご存知ですか?
私は、この迷信を祖母から聞きました。
今年、お盆にお墓参りに行った時のことです。
私がお墓の迷信を思い出して「お墓で転ぶと怪我の治りが遅くなるってほんと?」と聞いたんです。
そうしたら祖母が「そうじゃなくて片袖落とす、だよ。」と言ったんです。
その時は、「へー物知りだなあ。」くらいにしか思ってなかったのですが、、
その話の後、いつものように線香をお供えしようとすると、祖母がいきなり
「みいちゃん(私)火のついてない線香はお供えしちゃ駄目だよ、目の見えない子供が生まれてくるからね。」と言ったんです。
驚いて、火のつかなかった線香を慌てて捨てたんです。
この言葉がすごく気になって、後から来た母に聞いてみたところ
「なにそれ、初めて聞いたかも。でもさっき燃えてない線香あったから急いで火つけといたよ。」と知らない様子でした。
家に帰ってきて調べてみたのですが、見る限りそんな迷信はどこにも載っていませんでした。
しかし、お墓の迷信は載っていました。
例えば、お墓で転ぶと早死にする、お墓で転ぶと足を失う
奈良県では、猫になるという可愛らしいものまでありました。
だけど、「片袖落とす」というのは出てきませんでした。
一番近いものだと靴を置いていけ、というのがありました。
足を取られないように、足の代わりとして置いていくそうです。
調べていくうちに、迷信には理由があるんだということに気づいて線香について調べてみたんです。
線香には香りと煙に意味があるらしいことが分かり、さらに深掘りしていくと“聞香“というのが出てきたんです。
“聞香“とはその名の通り“香りを聞くこと“を意味するそうです。
無理にこじつけようとするなら「火のついていない線香をお供えすると“耳の聞こえない“子供が生まれる」になると思うんです、、
皆さんはこの迷信をどう思いますか、、?
知っている方がいたら教えてください。
線香は、法要などを始める時に火をつけることがありますが、その香りによって目の見えない方も、読経が始まるんだな、と言ったことがわかるようにするためと聞いたことがあります。
もちろん、清める、故人の食べ物、といった本来の意味もあるでしょう。
ですので、火をつけずに線香を供えるのは、そういう意味でのばちが当たるということかも知れません(大げさですが)。
ちなみに耳の聞こえない方は、様子を見ていれば法要が始まったことは分かるのでしょうが、よりはっきりとさせるために、そう、ろうそくを焚く、と聞きました。