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意味怖(意味がわかると怖い話)

埜威さんによる意味怖(意味がわかると怖い話)にまつわる怖い話の投稿です

おーいさん
長編 2024/05/24 17:32 3,831view
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これは掻い摘んで当時のTwitterに書いた話だが、その垢が凍結になり自分も今は読めない。短く纏めてポストしたので今回は詳細も含めて再度書いてみようと思う

おーいさん


始まりは今から7~8年前の事だ。当時スマホゲーム(ボールでモンスターを捕まえるアレ)を職場の仲間とやっていた
仕事が終わるとLINEで連絡を取り合い夜の大きな公園に4、5人集まっては「あっちに〇〇がいた」「こっちに‪✕‬‪✕‬が出た」とお恥ずかしながら大の大人達がワイワイやっていたのだ
集まる大きな公園は2箇所(正確に分類すると3箇所)で当時は夜になると私達のような大人がかなりの人数集まっていた。このゲームの夜周回で色々な経験をしたがそれはまたの機会に

そうやって集めたモンスターのレアや色違い、未収集を交換出来るシステムがあって
その夜私はちょっと離れてはいるが同じ町内に住む、職場でバイトしている大学生と交換する約束をした

その夜は雨が降っていた。確か時間は22時頃で、私の家からその子の家までは車より川沿いの遊歩道を歩いて行く方が楽だった。実際はその子の家の近くにある〇〇〇公園という、遊具もない空き地のような小さな公園で落ち合った。私は徒歩10分でその子は徒歩3分程度の距離だと思う。なぜ一応女性な私が行ったのか、は私の家の近くに落ち合える場所が無かったからだった

傘を差し、街灯の無い夜の遊歩道を歩く。隣接する住宅の窓灯りや川向こうの国道沿い店舗の照明で明るくは無いが歩くには問題無かった。一応夜のウォーキングマナーでLEDの手持ちライトも下を向けて持っていた

公園は田畑の真ん中にぽつんとあり電灯もあった。遊歩道から曲がった道も公園も田んぼのおかげで丸見えの状態だ
私の方が先に着き、催促のLINEをすると慌てたように男子大学生が走ってきた

■■
それから30分程度職場の愚痴やらゲームの情報やら公園の電灯の下で話し込んで、目的の交換も済ませて「また明日」と別れた。と、

おーい

私は大学生が呼んだと思い、数m離れた子に「呼んだ?」と振り返った。その子はもう背中を向けて歩いていたので私の問い掛けに振り向いて「なにー?」と返してきた
今呼んだ?ううん。呼んでないよ?という噛み合わない会話で私の聞き間違いだなと、もう一度挨拶をして私も歩き出した

おーいおーい

また声がする。それも前方から。背中合わせに別れたのでその子が呼んでいないのは確実だ。目の前はT字路の遊歩道。突き当たりはフェンス、そして川。川向うにはアパートがあり、目を凝らしたがその灯りの下に人影は無い

ああ嫌だ。雨の夜なんて出歩くもんじゃないなぁ。と思っていると、また

おーい おーい

と声がする。男性の、それもちょっと巫山戯たような戯るような声で。確実に川から聞こえて来た

今思えばよせば良かった。そういうモノに反応してはいけないのだ。そんな事は子供の頃から散々言われて味わって、肝に銘じていたのに。けれど、その時私は誘われたのだろう
何も考えずフェンスまで歩くとさっき付け直した手持ちのライトで川を照らした

■■■
川は雨のせいで水量が増えていて、轟々と鳴りながら流れていた。その真ん中をライトで照らすと川州がある
いつもならもう少し大きな川州なのだが増水のせいで面積が小さくなっていた。それでも大きな雑木が数本と叢も見える

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