山田さんが尋ねると今度はもう一人の年配の警察官が口を開く。
「東京から九州方面に荷物を運んでいたベテランのトラック運転手が、前の県道を西に向かって走っていたらしいんです。
そしてこの店前の横断歩道に差し掛かった時対面する信号は青で、左手の歩道にはピンクの服を着た被害者の女性と、その背後には白い服を着た女が信号待ちしていたということでした。
それで運転手がそのままスピードを緩めずにそこを通過しようした時です。
突然ピンクの服の女性が駆け出してきてトラックの正面に立つと、まるでとうせんぼするかのように両手を上げたそうです。
驚いた運転手は慌てて急ブレーキを踏み右にハンドルを切ったのですが間に合わなくて雨で濡れた路面にタイヤはスリップし、バンパーに女性を引っ掛けたまま反対車線向こうのブロック塀に突っ込んだようです。
女性は車と塀の間に挟まれ内臓破裂と出血多量で即死。
現場は見るも悲惨な状況でした。
運転手は今回のこの事故を起こすまでは無事故無違反の優良ドライバーだったみたいなんですが、事故を起こす直前に間近で見たヘッドライトに照らされた被害者女性の溢れんばかりの笑顔が脳裏からどうしても離れないと、今も頭を抱えて苦しんでいるようです。
それで我々としても、、、
あの、、山田さん、どうかされたんですか?
ご気分でも悪いんですか?」
話の途中からみるみる顔色を青ざめていく山田さんを心配して声をかける警察官をよそに、彼はその場にへなへなと膝をつくと、
「呪いだ、、、あの女の呪いだ、、、」
とただひたすら繰り返していた。
※※※※※※※※※※
警察官が帰った後、山田さんは店内の入口近くにある商品棚の前で陳列作業をしていた。
彼は一旦手を止めふと柱の時計に目をやる。
午前4時43分。
─そろそろ朝の配達が来る頃かな
と思っていた時だった。

























幻覚を見ているんじゃないか
コメントありがとうございます
─ねこじろう
応援してます。
ありがとうございます
─ねこじろう
こっわ!!??
いつも応援しています。
最後に死ね死ね言って引きに来た人だれ?
皆様、コメントに応援をありがとうございます。またご質問ですが、
コンビニ配送のお兄さんが朝、暴走してコンビニ店舗正面ウインドウに突っ込んで、そのままオーナーもろとも棚の間に挟んでアクセルを踏みながら「死ね死ね」と呟いていたのです。
いつの間にか引き込まれて読んでた コンビニの制服姿の幽霊は少しシュールで面白いけど
実質これがグランプリですね。
コメントありがとうございます。
─ねこじろう
実質も何も準大賞ですよw
次は大賞とれるといいですね。
「書籍棚背後にあるショーウィンドウ」とはいったい? なにか飾ってある場所があるのか、どういうつくりのお店なのかわかりませんでした
コメントありがとうございます。
─ねこじろう
こういう話は怖いよりムカつくが先に来ちゃうな。恨むなら本人だけでいい、店長は違うだろ。そして他人の手を借りず自分の力だけで復讐しろよ!巻き込まれて呪いの道具にされた運転手が気の毒過ぎ。
真後ろに来たというのがすごく怖い
怖い
呪いとか恨みとか
そういうのって連鎖するんだね
幽霊が実在するかどうか
それを論点から外したとしても
人の恨みとかって言うのは
怨念として残るとしたら
こういう不思議な事故の連鎖が起きるのもおかしなことでは無いのかもしれない
すごく怖いですね