「やー!」
「あー!」
「エーン!」
前列から、子供たちの悲鳴と泣き声が、次々に連鎖していく。
なんだ?
なんだコレは?
何が起こっているんだ?
――マナは?
見ると、娘は黙ったまま。しかし、あらぬ方向に視線を向け固まっていた。
視線――そう、視線だ。
子供たちは、先程まで熱心に観ていたピエロの方ではなく、顔を上げ、空を見つめていた。
――空を。
鳥――?
飛行機――?
親たちも、釣られて空を仰ぐ。
何もない――。
空には、ぽつりぽつりとちぎれ雲が浮かんでいるばかりで、他には何もなかった。
しかし、皆泣き叫びながら、ある子供はじっと空を見つめている。
またある子供は、親にすがりついている。
手足を振り回して暴れている子供もいた。
狂乱状態。
親たちは困惑した。
そしてそれは、それまで場の注目を一身に集めていたピエロの彼も同様だった。
パフォーマーである自分よりも、観衆の注目を集めているものの正体は何だ、確認すべく背後を振り返る。
そんな彼の身体は、不意に固まってしまった。
まるで見えない蛇に巻き付かれたようだ。
そして身動きができないはずのピエロの体が、ゆっくりと宙へと浮かんでゆく。
たとえ身動きがとれたとしても、跳躍とは明らかに異なる、ゆったりとした浮上だった。
そして、地上から10メートルも離れただろうか、なんの支えもない空中で、ピタリと静止したピエロ。
――と、
この話は怖かったですか?
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怖えぇぇ!!!
((( ;゚Д゚)))
((( ;゚Д゚)))怖
((( ;゚Д゚)))怖い
こわきもちわるっ((((´□`;)ヒェ…
空には何がいたの???
想像してしまった…そして吐いた…ワイドハイター