あなたの街のリサイクルショップ【K】
投稿者:ねこじろう (156)
次に俺は日記帳を手に取る。
表紙には「2023年1月~」と表書きされている。
今年のものだ。
最初の方はありきたりの日常の記録だった。
俺はその辺りは適当に飛ばしていき、最後の数ページで手を止めて読んでみる。
8月10日 晴天
昨日T社他数社から数日後に裁判の段取りに入るという封書が来た。
いよいよ俺も腹をくくらないといけなくなったようだ。
それでかねてから検討していた【K】に昼から行ってきて説明を聞く。
そこのスタッフが言うには、脳や心臓などは一つしかなく命と引き換えになるので眼球や腎臓とかの片方にされたらどうか?ということ、あと胃などは一つしかないが暴飲暴食さえしなかったら摘出しても普通に生活できるとのこと。皆最初はそうしているということで決心がついた。
幸いに手術入院費用は持ってくれるみたいだ。
明日会社には大病でしばらく休むと連絡しよう。
9月18日 小雨のち曇り
久しぶりに会社に復帰した。
やはりというか体調はあまり良くない。
頻繁にめまいや吐き気がする。
食欲もない。
歩くのもきつい。
友人の寺田が心配してくれて居酒屋に誘ってくれた。
俺のような最低の男をまだ思ってくれる人間がいたことに心が痛む。
喉まで出かかっていたのだが最後まであいつには本当のことは言えなかった。
だって俺はまた近々手術を受けないといけないからだ。
これがうまくいくと全て完済になって晴れて俺は真人間になるはずだ。
ただ次の手術はかなり難しいらしく、もしかしたら、、、
松山の日記はこの日付を最後に終わった。
これと同じような話を見たことがあるけど、こういう話は面白い
身体測定てきなところで臓器を売るってのが予測がついてしまった
臓器売買((( ;゚Д゚)))怖
皆様、コメントありがとうございます
─ねこじろう
ねこじろうさんのお話、オチはどこか知っているような…知っていそうで新しいような、ら
世にも奇妙な物語のような絶妙なお話いつも楽しく読んでいます。今回もありがとうございます!
コメントありがとうございます
世にも奇妙な~的というのは、たまに言われますね
特に意識はしてませんが、出来るだけ今風な題材を扱おうとは思っております
─ねこじろう
腸、安すぎないか?