【short_96】LINE
投稿者:kana (210)
もう何年も会っていなかった友人から、ある日突然LINEが来た。
Ω「よぉ、元気してる?」
「おぉ、珍しいな、今までなにしてたんだよ!」
Ω「まぁいろいろあってね。ホラ、石の下にも3年って言うだろ?」
[それを言うなら石の上にも、だろ」
Ω「ははは、なぁ、こんど久しぶりに会わないか?」
「OK、どこで落ち合う?」
・・・そんなこんなで、オレとヤツは3年ぶりに会うことになった。
待ち合わせには、山の中腹にあるへんぴな駐車場を指定された。
やつもクルマで来るんだろうか。
ぼーっとしてやつを待っていると、スマホが鳴った。やつからの電話だ。
「ハイ~、こっちはもう着いてるよ。今どこ?」
「実はもう着いてるんだ。そこからちょっと下を眺めてくれよ。今、手を振るからさ」
オレは駐車場の端まで歩いて、下の方を眺めてみた。
そこには、お墓が広がっていた。
・・・よく見ると、墓場の中で手を振っている人物がいた。ヤツだ。
だが、見え方がおかしい。霞んでいるような・・・揺らめいているような・・・。
「どう? 見えたか?」
「あ、あぁ、み、見えたけど、なんでそんなトコにいるんだよ、オマエ」
「それがさ、実はオレ、3年前に死んじまってさ、よかったらここまで来てくれないか」
オレはやつの姿を目をこすりながらもう一度よく見た。今にも消えてしまいそうだった。
「マジなのか?」
「・・・マジ・・・」
「バカヤロー!! そんな大事なこと、なんで今頃になってから言うんだよ!! このボケ!!」
「・・・ゴメンて・・・」
オレは涙が流れるのを止められないまま、ヤツの元へ走り出した。
kanaです。
投降してちょっと焦りました。
文中でLINEの会話がありますが、これをよりLINEっぽくするためにカギカッコの形を工夫して書いていたんですが、なぜかそうすると会話が消えてしまうトラブルが発生。
どうやら書き込んじゃいけない文字列に偶然なっていたようでびっくりしました。
そんなわけで普通のカギカッコを使いました。残念です。
お疲れ様です。
なんだか複雑な気持ちになるお話でしたね。これって絶対に行ってはいけない気がする…。
↑この後どうなるんでしょうね・・・。もっていかれる系??