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翌日の日曜日。
俺はA.I子を車に乗せ出掛けた。
市北部にある山の中腹辺りまで走り山道路肩に停車しリュックを背負うと、彼女を片手に抱き山林に分け入る。
「マナブサン、マナブサン、
ドコニイクンデスカ?」
と繰り返すA.I子の声を無視しながら、俺は歩き続けた。
A.I子は購入者に対しては一切反抗することが出来ないようにプログラムされている。
それから目についた適当な大木の下に置くと、リュックを下ろす。
そして中から2リットル入りのペットボトルを出し蓋を開けると、A.I子の頭から琥珀色の液体をドボドボとかけだした。
そして空っぽになると「ごめんな」と一言呟き、ライターの火を灯し投げる。
一瞬で青い炎に包まれるA.I子。
「マナブサン、マナブサン、マナブサン、」
メラメラと揺らめく炎の中から繰り返し聞こえる機械的な声を背中で聴きながら、俺はその場を立ち去った。
※※※※※※※※※※
その日の晩。
俺は部屋の片隅にある小さな仏壇の前に正座すると、
「愛子、ごめん」と一言呟き合掌した。
それから愛子の遺影をリビングのガラステーブルに置くと、その日はソファーで就寝する。
翌朝、俺は愛子の遺影に「じゃあ行ってくるよ」と言った後、玄関扉を開いた。
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いいですねぇ
ハラハラ、ドキドキ、とても面白い作品でした。
コメントありがとうございます。
─ねこじろう
トラウマに、なりそう。
ドキドキしながら読みました((゚□゚;))
心が痛む
寝れませんね絶対にw
皆様コメントありがとうございます
─ねこじろう
マジで怖い
今夜寝れないかも
結局これってAI子が怖い話なのか語り手がサイコパスで怖いって話なのかよく分からない