私が卒業した高校の先生から聞いた話
ある日、若い男の先生が宿直当番で、夜の見回りをしていた
階段を上がっていたら、上の方からポーン、ポーンとボールを弾ませるような音がしてきた
何だろう?と思っていたら、女の子の歌声が聞こえてきた
小さい女の子が歌いながらマリをついている、そんなイメージが浮かんだ
困惑して足が止まる
先生は幽霊の存在は信じていなかった
だが、何だか分からないけど行ってはいけないと本能が警告している、そんな気がしたそうだ
怖いけど見回りの仕事をしなければ!真面目な先生はそう決心して、ゆっくり上がり出した
今度は男の声が聞こえてきた
『へへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ…』
息継ぎもなく、ずっと「へ」の発音で笑い続けている
そんなこと生きている人間にできる訳がない!
「やばい、もしかして幽霊は本当にいるのか?」
ズルズルッと何者かが激しく這い回る音までしてきた
たくさんの男女のヒソヒソ話のような声もしてくる
階段を上がるにつれ、声の人数が増えてくるようだった
声だけでなく、飛び跳ねるような音、壁を叩くような音…実に騒がしい!
一気に階段を駆け上がった
そして先生は見てしまった!
3階と屋上の間の踊り場で、幽霊の団体さんを!
「ギャー」
驚いた先生は階段を踏み外した、そしてそのまま気を失った
しばらくして、ザワザワする気配がした
数人が自分を見下ろしているようだ、倒れているから心配しているのだろう、そう思って目を開けた
「幽霊を初めて見ちゃったよ、それもたくさん」
と話しかけた
恐怖の体験を早く聞いてもらいたかったのだ


























怖すぎる