岐阜にある神社での出来事
投稿者:おれんじオレンジ (4)
短編
2023/07/19
19:29
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「あー」
『 』
声が聞こえない
「あれ」
『 』
私は中をのぞいた。
雅楽の楽器や備品が散りばめられているが
以前より多少物品が少ない程度で、
特に変わった事はなかった。
声の音が反響しなくなったが、
私は気にせず会話を始めた。
「あのね、病気が治ったの」
「自分の言葉で勇気づけられた」
「この神社にも感謝しないとだね」
「ありがとう」
結局、最後まで音が反響しなかったので
私は社務所を後にしようとした。
その時、背後から視線を感じた。
ゾッとして社務所を振り向く。
そこには…
引き戸の隙間に人の目が。
ジーっと私を睨んでいた。
あまりの不気味さに私の体は硬直した。
そして。
怒りに満ちた野太い声で私の耳元をこう囁いた
「ズルイ、オマエダケ」
それ以降、私はあの神社に行っていない。
いまも地元の子供達が遊びに行っているらしい。
この話は怖かったですか?
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どういうこと?
「私ね」
「私も」
合唱は合掌の間違いかな