スタ、スタ、スタ
「お前さートイレくらい1人でいけよー」
そう話す父に対し。
「すいません」
「…いやー僕の気のせいだと思うんですけど・・・」
「はぁ?なにが??」
「あっいや、、なんでも」
「ったく」
なにか言おうとしていたが遮《さえぎ》られた。
スタ、スタ、スタ
3階のトイレに着いた。
トイレは扉はなく、入って左に曲がると手洗い場とその奥に小便器と個室が2つずつある形だ。
せっかくここまで来たことだし、父も一緒にトイレに入って用を足す。
シャー…
「そういえばさっきなんでトイレせずに戻ってきたんだ?」
先ほどの疑問をストレートに聞き返す。
「あっ・・・」
少しの沈黙のあと、重そうな口を開く。
「き、気のせいだと思うんすけど…」
「ん?」
「なんか、声が聞こえたような気がして」
「はぁ?俺たちの??」
「いや、」
・・・
と、微かに音がした。
「…ん??」
二人顔を向き合って静まる。
・・・・・・
なにか聞こえる。
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ご冥福をお祈り致します