そんなサトルの懇願も空しく、足は踏み場を失った。
―うわあああ!
猛烈な風を全身に受けながら、女子高生(サトル)は急降下していく。
コンクリートの通路や植え込みが、猛スピードで近づいてくる。
そして、、、
あまりの恐怖に耐えきれず彼は失神した。
……
「わあああ!」
サトルはわめきながら目を覚ました。
激しい動悸と息切れが治まらない。
体中のありとあらゆるところから汗が出ているようだ。
彼は生気を抜かれたかのようにリクライニングの中で、ぐったりとなっていた。
「いかがですか?」
ピエロの声が聞こえる。
「も……もう、いいよ……
分かったから、、、
もう止めてくれ」
サトルは今にも消えそうな声で答えた。
「お疲れのようですから、少し休憩でも取りましょうか。
お飲み物は如何ですか?
コーラ、ジュース、コーヒーとございますが……」
「……」
「分かりました。
それではすぐ始めましょう。
え~と次は……
幼女連続殺害犯、濱本の死刑執行ですよ。
あの残虐なロリコン男の最期ですね。
どんな感じでしょうか?これは楽しみだ。
その次は大手銀行に勤めていた会社員、篠原さん48歳の電車飛び込み。
勤続26年の品行方正で家族思いな男が電車に飛び込み?
いったい彼に何があったんでしょうか?
これも楽しみだあ!
どちらも見逃せない豪華二本立て
では、どんどん行きましょう!」
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 55票





















嫌な事ばかり続くと、やっぱりへこむ。
怖い
死を体験できる映画館みたい。
使い方によっては自殺防止の教材になりそう