嵐のような風の日に
投稿者:ぴ (414)
どこの人とうちを間違っているのだろうとか、なぜ間違うのだろうとかいろいろともやもや考えてしまいました。
いくら考えても答えは見つからなかったし、なんだか気味が悪かったので、テレビをつけました。
なるべく明るい番組を見ようと思って、テレビを付けたものの、その日に限って明るい番組はやっていませんでした。
ニュースも怖い事件の話をしていて、仕方なく消去法でサスペンスドラマを見ました。
そのドラマが終わって、やることもないのでソファーでゴロゴロスマホを見ていたら、眠くなってきたのです。
気づいたときには夢の中で、私はその夢で雨の中血まみれのナイフを持って立っていたのです。
本当に怖い夢でした。
今もあのナイフを見たときの衝撃は恐怖でしかありません。
その夢は人殺しをしてしまう夢なのです。
思わず私が刺してしまった人が自分の息子なのですが、とっさにそれを隠すために家の裏の敷地に遺体を埋めました。
がくがくとずっと体が小刻みに震えていたし、自分がしたことの重さに心臓がドキドキしました。
人にバレてはいけない秘密をその後必死に守り通す夢なのです。
目が覚めて、すごく嫌な気分になりました。
そしてさっき見たサスペンスドラマの影響を受けたのかと、テレビを見たことを後悔しました。
外は相変わらずビュービューと強い風だし、気づいたら雨もしとしとと降ってきていました。
立ち上がって伸びをしようとしたら、突然家の電話が鳴ったのです。
思った以上にびくっと私の体が揺れました。
今日はよく電話がかかってくる日だなと思いながら、電話に出たのです。
もしかしたら外出した家族からの電話かもしれないと思いました。
そして気を抜いて電話に出たのですが、電話口から聞こえたのは「ガガガガガ」という酷いノイズ音でした。
びっくりしました。
そしたらまた例の無言電話が続き、嫌な予感がしました。
まさかねと思っていたらまた「佐藤さんですか?」という声が聞こえてきたのです。
3人目となると、さすがにおかしいと思いました。
相手に謝られたので思い切って気になることを聞いてみました。
「何度も佐藤さんですか?とかかってくるのですけど、佐藤さんの電話番号と似てますか?」と聞いてみたのです。
でも相手は「いや、間違いなくかけたはずなんですが。」と言うのです。
うちの番号を教えてみたら、相手はびっくりしていました。
「全然違う番号です」というのです。
お互いにすごく不思議になりながら、電話を切りました。
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