じゃがいも (加筆修正版)
投稿者:kana (210)
「えっ・・・じゃがいもって腐ったらこんなふうになるのか?」
さらにナイフの刃を入れていくと、白身部分があふれるように出てきて、
そこには血管のような赤い筋も見え、やがて黒い部分が現れると、ぐるんと動きました。
「うわっ!」
Aは思わずそれを地べたに放り投げていました。
じゃがいもの中身は大きなぶよぶよした目玉でした。
「な、なんだこれ気持ち悪!」
Aはジャガイモをもう一個手に取ると思い切り地面に投げつけました。
それはまるで卵のようにぐしゃっとつぶれ、中からは液体とともにやはり目玉が飛び出してきました。
「わわわ、なんなんだコレ」
吐き気と震えがAを襲います。あまりのことに無人販売所に並べられた野菜たちをもう一度見返すと、じゃがいもの値札には「じゃがんいも」と書かれているのに気が付きました。
「じゃがん・・・いも?」
そして隣のカボチャにも目が行き、思わずカボチャも地面に投げつけました。
「バコっ」
という鈍い音とともにカボチャは割れ、
中から長い髪の毛にくるまった人の頭が転がりだしてきました。
Aはもうそこで立っていられず、へたり込んでしまいます。
本当に人の頭なのか、こわごわもう一度よく見ていると、先ほどの目玉がズルズルと動いて
カボチャから出た頭に向かっています。頭には目が無く、黒くくぼんだ穴だけがあいています。
「あばばばばばば!」
Aは言葉にもならない叫び声を発し、なんとか立ち上がろうともがきました。
あの目玉たちが頭の目の部分に収まった時、もっと恐ろしい事が起こる気がして、
とにかく早く逃げなくてはと、その一心で体を動かしました。
やっとの思いで立ち上がったAは、あまりの恐ろしさに気が動転したのか、
「うわぁぁ」と叫びながら、その頭をサッカーボールのように蹴り飛ばそうとしました。
ところが腰が抜けているものだから、足がもつれ、もんどり打ってまた転んだ!
ハッと気が付くと、生首がすぐ横に。
ついでに転んだ拍子に背中で目玉を「ぶちゅっ」と潰してしまいました。
「いやああああああああ!」
恐ろしいやら怖いやら気持ち悪いやらで、Aは半狂乱になりながら立ち上がり、
目玉で汚れたライダーズジャケットを脱ぎ捨て、
やっとの思いでバイクに飛び乗り、エンジンをかけて急発進しました。
キャンプ道具もすべて置き去りです。
kamaです。また画像貼り付け失敗しました。
私と画像は相性悪いみたいです。
なにかコツでもあったら教えてください。
運営の方、後からでも画像を入れることはできないのでしょうか。
残念です。
いち早く社会復帰されることを祈ります。