【目的地】
投稿者:no54ヌューダ (1)
私がそうおどかすと、怖がりのなーちゃんがそう言ってくっついてくる。サキはそんななーちゃんをみてアハハ、と大きな声で笑った。
「そうなったらマジでヤバいよね。どうする?トンネル入ってさあ、そこから抜けられなくなって、帰れなくなって……」
「そうなるとトイレ行きたい時は、サキの車でするしかなくなるよねえ~」
「いやー!止めてー!!」
アハハ、きゃはは、と笑っているうちに、車はどんどん進んでいく。そして、踏切を通り過ぎた。ナビは、次は左方向に行くよう指示している。
その指示通り、サキが左にハンドルを切って、私たちはようやくハッキリと自覚する。
いや、明らかに道間違えてるよね?
だってこのままナビ通りに進んだら、道路が途切れてあぜ道に入っちゃう。
横を見ると、なーちゃんも私を見ていた。同じことを思っているに違いないが、この妙な不気味さに何も言えなくなっているのだろう。私もそうだからだ。もちろん、運転手のサキも。
誰も言わないので、私が言うしかないと思った。
「あのさ、住所間違えてない?どこのスーパー?」
スマホを持って後部座席から身を乗り出す。サキは邪魔にならない路肩に止めて、検索履歴から行きたかったスーパーの情報画面を見せてくれた。
「えっとね、ここの〇〇マーケットっていうところ……」
「何店?」
「▲▲店だよ」
〇〇マーケット、▲▲店、住所で検索してみるが、ナビに入力した情報と相違なかった。
「なんでこんなとこに行っちゃうんだろ、サキの車のナビって新しいやつだよね?」
古いナビだと道路情報も古く、今は工事などで道が変わった場所や、移転などして無くなった店なども案内してしまうことがある。だが、サキの車は免許を取ると同時に買った新車だった。ほぼ最新のナビと言っていいだろう。
「うん、そうなんだけど……。もう一回住所入れなおしてみるね」
サキが住所を入れなおす。案内開始を押す。
ポーン、という機械音がして、このまま道なりです、とナビは言う。
…………。アハハ!
私たちはあまりに、出来すぎた状況に笑うしかなかった。怖がりのなーちゃんすら、ニヤニヤしている。
だってこんなベタベタなの、今時心霊番組でもやってないだろう。
「もういいや、逆にどこまで連れていかれるか試してみようよ」
「そうしよそうしよ、面白すぎ」
サキが再び車を発進させる。こういうときに悪ノリしてしまうのが私たちの悪い癖だった。
コンクリートの舗装が終わり、ガクンと車が揺れる。
「気を付けてね……」
なーちゃんが不安げな声を出す。サキの車は車高が低めなので、そういう意味で心配なのだろう。
「大丈夫大丈夫、ゆっくり行くよー」
「なんか建物あるね、なんだろう」
奥の方に目を凝らすと、大きな……工場?のような建物が見えた。それは、どう見てもとっくに廃棄された、雑草まみれの敷地にあった。
こういうのが一番ありそうだから怖い
一人だったらパニックになって事故る。
そしたらs吐噶喇男の人が入ってきて…想像しただけで恐怖
誤字った外から男の人が
心配でしたらお祓いされたら気持ちが落ち着くと思います。