ストーカー
投稿者:リュウゼツラン (24)
昨日友人の女性とラインをしている時「そういえばさっきね……」と突然、怖い体験を語りだした。
仕事が終わり、駅ビルに入っているお店で買い物をしようと、駅の地下駐輪場に自転車を止め、お店を見て回っていた所、変な女に付きまとわれたとのことだった。
風貌を訊くと、「なんていうか、聖飢魔Ⅱみたいな……笑 でもなんか、顔を真っ白に塗ってるの。口紅も真っ赤で、ハンチング帽を深く被ってて、凄く気持ち悪い感じ」という一文で、僕は背筋に寒気が走った。しかも、ガッツリアイラインの入った目で睨みつけているのだとか。
どのお店に行っても後をついて来ていて、早足で逃げても追いかけてくる、しばらく一か所に留まっても少し距離を開けてこちらを見ている。逃げても逃げても逃げられない恐怖に足が震えていたそうだ。
そして、何とか某有名珈琲ショップに入る。振り返るとその女も当然店に入ってくる。
彼女は泣きそうになりながら、店員の女性に「すいません……あの人、ずっと付いてくるんです」と縋り付くように経緯を説明した。
実際に店内を歩き回ると、彼女の動く後ろを一定の距離を保ちながら常に張り付いていることを店員も理解したようで「本当ですね。私、ちょっと注意してきます」と、とても勇敢な態度で「ちょっといいですか?」と声を掛けた。
するとその女は「ワカンナイ。ナニ言ッテル? アナタアノ人ノトモダチナノ?」と片言の日本語で返した。
「友達じゃないですけど、付け回すの止めてください。怖がってるじゃないですか」
小柄な女性店員だったらしいけれど、毅然とした態度ではっきりそう言った。
「コノ女ガ何シタカ知ッテルノ?」
「知りません。何をされたんですか?」
「何ッテ……。トンデモナイオンナダヨコノ女ハ」
でも、彼女としては逆に心配だったみたいで、刃物を持っていたら店員さんが刺されたりってこともあるしと、気が気ではなかった様子。
その後、しばらく言い合いになっていたけれど、通りかかった大柄な男性が仲裁に入り、片言のストーカーは暴言を吐きながら姿を消したらしい。
でも彼女の不安はまだ続いていて、駐輪場で待ち伏せされているかもしれないと口にすると、その男性が駐輪場まで一緒に行ってくれることに。
地下に降りて自分の自転車付近まで近づくと、ストーカーがこちらを睨みつけているのに気づく。しかし、男性の姿を見て近づいてくることはなかったようで、男性にお礼を言って物凄い勢いで家まで逃げ帰ったとのこと。
心当たりは全くなくて、もちろん初対面。超怖かったと言っていたけれど、その話を聞いたこっちも怖くなり、夜トイレに行けなかった。
次は交番に駆け込むしかないすね。
学校に駆け込んだら絶対ガタイのいい先生がいるはず