留守番電話

私の父が子どもの頃、ひとりで留守番をしていると電話がかかってきました。

電話に出ると知らない男の人の声で
『お父さんかお母さんはいる？』
と聞かれたため、
「ふたりとも仕事です」と答えたそうです。

すると今度は

『ではおじいさんかおばあさんは？』

「いまは買い物に行っています」

『ひとりで留守番か、えらいなぁ』

『じゃあ今から行くからな』

はっきりそう言われたそうです。

パニックになった父は隣の家に飛び込んで訳を説明して匿ってもらい、隣のおじさんが家を見張ってくれたそうです。

そのうち帰宅した祖父母にしこたま怒られたものの結局誰も来ることはありませんでした。いたずらとして片付けられたそうですが、父はしばらく電話が怖くて仕方がなかったそうです。