奇々怪々 お知らせ

心霊

Rezzyさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

おばあちゃん、さようなら
短編 2022/12/26 06:51 966view

私が小学生の時、祖母が亡くなりました。
身近な人が亡くなったのは初めてでした。

危篤の知らせがあって亡くなる日は、大雪が降りました。
母は電話で知らせを受けましたが、「この大雪では向かえない」ということで、自宅で泣いているしかありませんでした。
その後、亡くなった知らせがあり、お葬式など全て済んだ7日目の夜、私は寝苦しく目が覚めました。
どこからか、光が煌めく音、複数の人たちの笑い声がするのです。見えるような見えないような、部屋に光が差すような、不思議な感覚でした。ほぼ同時に祖母が何か話しかけるような声がしました。私へなのか、誰かとの会話なのかははっかりわかりませんでしたが、声は慈愛に満ちたものでした。

わたしの体は金縛りで動けません。
目を開けられなかったのかはわかりませんが、何か存在を感じ、初めてその時目を開けました。

すると、祖母が隣で寝ていました。無表情でしたが何となく満足した感じだったのを覚えています。
私自身も、不思議と全く怖い、とかはなかったです。
その後、「初七日」という言葉があることを知りました。

ああ、最後に駆けつけられなかったおばあちゃんが天国のご先祖様の所に行き、私に挨拶にきてくれたんだ、と思いました。納骨の日は、納骨の間にまた雪が散らつき、お墓に蓋をしたらピタリと雪がやみました。
母がポツリと「おかあちゃん、雪が好きだったから、今お別れの挨拶してくれたんだね」とつぶやきました。

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