迷い道
投稿者:Fino (6)
短編
2022/12/02
11:47
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これは、私がまだ20代のOL時代だった頃のお話です。
その日は友人と、会社の近くで軽く夕ご飯を食べて帰ろうという事になりました。
まだ20代、くだらない話で盛り上がり、次の日も休みだったので私の家で飲もうという事になりました。
私は車通勤だったので友人を車に乗せて自宅へ向かいました。
時間は確か21時頃だったような気がします。
私の家へ近づいて来た頃、霧がその辺りを覆っていました。
友人「なんか霧すごいね?」
私「…うん…こんな霧はじめてだわ」
友人「車、前見える?」
私「…なんとか見える、けどもう少しで家だから大丈夫よ」
そんな会話をしながら家路へ急ぎました。
私「ここ曲がったら家だよ」
友人「へ~結構静かな所に住んでるのね」
ウィンカーを右に出し曲がりました。
私「…」
友人「どの家?」
私「あれ?」
友人「どした?」
私「自分の家なのに曲がるとこ間違えた!」
友人「もう~!どした?疲れてるの?」
そんな会話をしながら私はもう一度元の道の戻っていきました。
私「でも確かに私、いつもの所で曲がった気がするんだけどな」
友人「霧もすごいから見えなかったんじゃない?}
私「そうかも」
もう一度道に戻り、右にいつもの所で右にウィンカーを出し曲がりました。
「…」
私「え?どうなってんの?家がない…、え?ここだよ!間違いなくここ!!」
友人「…」
私は泣きそうになりながらもう一度道に戻り、いつもの所でウィンカーを上げ、右に曲がります。
私「…ウソでしょ…」
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