鞠つき
投稿者:Fino (6)
これは、私が会社の辞令で転勤し、北海道の道東で住んで居たときの話です。
住んでいた場所は会社の社員寮。しかし、団地のような大きな建物でその一部分を会社の社員寮として使用していようで、一般の人も住んでいました。
異変は引っ越し当日から起こりました。
その日は移動と引っ越しで疲れ、箱の中身も片付けないまま寝てしまいそうになっていました。
「寒いし、臭いし、なんか嫌な場所だな…」
そんな独り言を言いながらウトウトしていると、
……ポン …ポン… ポン… ハハハッ…ポン
鞠をついているような音とともに子供の笑い声が聞こえてきました。
「…こんな夜遅く…」
外を見てみると、真っ暗で何も見えません。
アパートの廊下が広かったので、廊下で子供が遊んでいるのかと、廊下を覗いてみても誰もいません。
「…なんだよ…夢かな…」
ウトウトしていたので、半分夢を見ていたのかもと、もう一度眠りにつきました。
……ポン …ポン… ポン… ハハハッ…ポン
また聞こえてきました。どうも外から聞こえてくるようです。しかし、もう一度外を覗いてみても何もみえません。
「…気にしない、気にしない…」
夜中2時を過ぎて居た頃だと思います。
……ポン …ポン… ポン… ハハハッ…ポン…ポン…ポン…きゃははは…ポン
今度は私が寝ている横ではっきりと聞こえたのでした。
怖くなりその日は気失ったように眠ってしまいましたが、あれは何だったのでしょうか。。
うっせぇばーか!みたいに言ってみましたか?