父親との帰り道
投稿者:れいと (1)
20年以上前の話なのですが、ある日曜日の休日に朝から父親と祖母の家に遊びに行った日のことでした。
その日はよく晴れている日で、朝から父親とボウリングに行き、お昼くらいに終わらせてそのあと祖母の家に遊びに行きました。
祖母の家に着くとこたつに入り、何気ない会話をしているうちに何故か怖い話をするくだりになり、祖母の近くの宇治川ラインと言う山道の話になりました。
最近崖から車が転落し、若い夫婦が亡くなったという話でした。
話を聞いていると、その若夫婦は普段から口喧嘩をよくする夫婦だったらしく、その日も帰り道で口喧嘩が始まり、カッとした旦那が奥さんの方を向いた時にハンドル操作を誤って崖から転落してしまったとのことでした。
祖母と晩御飯を食べ、すっかり帰る時間が遅くなってしまったので、急いで自宅へ帰ることになりました。
祖母の家から僕の家に帰る帰り道、その日話していた山道を通らないと行けなかった為、その山道に差し掛かった時、ふと昼間に話していた内容を思い出してしまい怖いなーっと思いながら帰っていました。
何気に道に生えている木々の茂みを眺めていると、ある木の上に人が立っているように見え、父に「人が立ってる!!」と言うと父親にも見えたらしく、「ほんまや!人がいる!」と父親もかなり驚いていました。
すごく怖くて目を背けると、次に見た時にはもうその木の上には人がいなくなっていました。
次の瞬間僕は何気なしにバックミラーを見ると、後ろの席にその女性が座っていたのです!
ビックリした僕は反射的に後ろを振り向いたのですが、後ろにはもう、誰も座っていなかったのです。
父親にそのことを伝えると近くのコンビニに一旦止まる事になり、車を降りて後ろの座布団を触ってみると座布団がびしょびしょに濡れていたのです。
怖くなった父親と僕はとりあえず早く家に帰ろう!となり急いで帰路につきました。
これは僕の予想ですがおそらくその女性は昼に話していた奥さんでまだこの世でやり残した事があり成仏できなくて助けを求めていたのだと思います。
20年以上前の僕の不思議な怖い体験談でした。
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