恐怖! 地獄極楽夜行バス
投稿者:kana (210)
(ヤバイヤバイ)目のやり場に困って自分の彼女の方に目をやると、
ジトーっとした目でこっちを見ている。
「ちょっと、何見てたのよ」
「ななな、なんでもないよ!ホラ、ボクらもシートベルトするよ!」
すると彼女はこっちに身を乗り出してきて
「ちょっと失礼します~」と言って、通路側にあるカーテンに手をかけ、
Iちゃんに向かって「それじゃ、おやすみなさい~」と言いながら
サーっとカーテンを引いた。
その瞬間、小さく手を振ってくれるIちゃんと、一瞬だがその奥に座る男の姿が見えた。
Iちゃんに見とれていたせいで奥の男性にまで気が回らなかったのだが、
カーテンが閉まる瞬間に見えたのは、全身黒ずくめで、黒い丸メガネをかけ、
肩まであるロングの白髪まじりの頭、そしてやけに尖った長いアゴ。
その顔がニヤけているのか、深いシワが顔中に見えた。
ボクは一瞬でゾッとした。そして声には出さなかったが、
なんであのカワイイ子があんな気持ち悪いジジイと一緒なんだ…と複雑な気持ちになった。
ボクは小声で彼女にも聞いてみた。
「ねぇ、見た?奥に座ってる男の人…」
「見てないわよ、隣の女の子のおっぱいがデカすぎてなんにも見えませんでしたよ~だ」
「…さようですか…」
バスはスルスルと発車しだしていた。街の灯りが流れていく。
機嫌を直してくれた彼女とボクは、お菓子を食べたり、
おしゃべりしたりしながら時間を過ごし、いつの間にかウトウトと眠り込んでいた。
「こちらで20分の休憩に入ります」バスの中にアナウンスが流れる。
どうやら休憩所のようだ。
時計を見ると深夜1時である。
ボクらは一旦バスを降りてトイレタイムにすることにした。
バスの1階にもトイレはついているのだが、
ちょっと外に出て背伸びをしたいし、やはり施設の広いトイレの方が良い。
外に出るとパーキングエリアにはボクらのバスの他にも
大型バスやトラックが所狭しと並んでいる。
深夜でも働く人たちにとってここは憩いの場ってことだ。
だが、~~
という切り返しが3回くらい続いた場所があったので、
編集させていただきました。
バイキングの残忍な処刑方法に、背中から肺を取り出して広げる
「血のワシ」と呼ばれるものがありますが、これはその応用ですね。
kamaです。
こちらのお話の解決編として、「【クモ男事件】-事件記者 朽屋瑠子-」という作品を書かせていただきました。合わせてご覧いただくとより楽しめるかと思います。
よろしくお願いします。
Iちゃんで抜いた後に魂が抜けるということか…
↑Iちゃんで抜いた。。。抜いた?