霊感の強すぎる友人
投稿者:キョンシーズ (11)
そして外で待っててと言われたので外で待つ事数分。
Aが部屋から出てきました。
「もう大丈夫。俺の家で作ったお札も張ったし、もう金縛りに遭う事ないと思うよ。」
「マジでありがとう。何か飯でも奢らせてくれ。」
あっさりと解決してくれたAに心から感謝し、この日は近くのファミレスで食事をして
解散しました。
Aのおかげで金縛りにも遭わずぐっすりと眠れる様になったある日、
彼女が部屋に遊びにきてテレビを見たりまったりと過ごしていました。
すると彼女が、
「そういえば昨日私ヤバい心霊スポット行ってきたんだけどさ。」
と言ってきました。
どうやらその心霊スポットで肝試しをして、たくさん心霊写真が撮れたらしいのです。
「見て見て。」
と言われ彼女の携帯を見ると、写真に写る彼女の背後にものすごい鮮明に生気の無い顔をした女性が写っていました。
「お前これヤバいだろ。なんでこんな馬鹿みたいな事したんだよ。」
「えーだって誘われたし、何となくノリで?」
バチ当たりな行為を全く反省しない年下彼女に呆れながらも、
この日は彼女が泊まる事になり狭いベッドで一緒に寝ました。
そして深夜、私は久しぶりに金縛りに遭い目が覚めました。
身動きが取れない状態で横で寝ている彼女の方を見ると
彼女も苦しそうに悶えていました。
彼女の身を案じながらも身動きが取れずしばらくの間もがいていると、
パッと金縛りが解けたので彼女に声をかけました。
「おい!大丈夫か?」
彼女はぐっしょりと汗をかいていて呼吸も荒くなっていました。
必死に声掛けをし続けると彼女はすっと目を開けて、
「ヤバい・・・あの女だ・・・殺される・・・」
と言って気を失い、また苦しそうに悶えだしました。
私はパニックになりながらも、彼女を抱き抱えながら救急車を呼ぼうと携帯を手に取りましたが
なぜか携帯が圏外になっていて繋がりません。
私は更にパニックになりました。
「どうしよう・・・どうしよう・・・」
するといきなりベッドがものすごい勢いで揺れ始めました。
ガタガタと揺れるベッドの上で彼女を抱きしめながら恐怖に怯えていると
玄関の方に黒い影が立っているのが見えました。
霊感が強い云々の話では無いくらい凄い友達ですね。
こんなに頼りになる友達大事にして下さい。
一生分の、借りつくっちゃいましたね。