廃校には誰が…?
投稿者:HLY (14)
これは私が通っていた小学校のお話です。母校は、数年前に少子化によって廃校になりました。創立100年を超える古い歴史のある田舎の山の中にある校舎でした。
学校の廃校が決まって、廃校まであと僅かとなった頃、私は中学校で行われる合唱イベントのために、どうしてもグランドピアノが必要で、母校のピアノを借りに行きました。
小学生たちはもう下校が済んでいる夕暮れのことでした。
当時お世話になった先生が快く貸して下さり、鍵を貰って校舎の一番奥の上にある音楽室に向かいました。
みんなで歌ったり楽器を奏でた思い出の音楽室でちょっと思い出に浸りました。それから、ピアノを練習しました。
誰もいないはずの音楽室で、キシキシと足音が聞こえたり、物が落ちる音がしました。ピアノを辞めるとピタッと止まりました。その時はなんだろう…程度に思い、気にとめずにいました。
ある時、運動のために体育館を借りに行った小学校時代の友達が、後片付け中の体育館の奥の放送室から、「まだいるよ…」と声がしたというのです。見に行っても誰もいなかったそうです。
在学中から、見えないはずの小学校低学年くらいの小さな女の子がいるという噂はありました。きっと廃校になるのを聞きつけて、私の学校をなくさないで!とメッセージを告げに来たのかもしれません。私たち卒業生も同じです。
その思いも虚しく、廃校を迎えました。草木が生い茂り、廃墟と化してしまった小学校…夜中に今も、人影が見えるとか。
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