祖母からの電話
投稿者:殻 (4)
短編
2022/08/21
07:37
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これは私の祖母にまつわるお話です。
私の祖母は私が中学生のころ亡くなりました。
祖母は亡くなる3年前ぐらいからガンを患っており、会いに行くたびに弱っていっているのが目に見えてわかりました。
そんな祖母がついに病で亡くなってしまった際に遺品整理ということで親戚のみで祖母の部屋の片づけをしていました。
その中にはいとこと弟と撮った写真や私の小さいころから今までの写真がきれいにフォトブックに閉じられており、今までの思い出が一気に蘇ってきて泣いてしまいました。
そんな中祖母の遺品整理を続けていると突然祖母の携帯電話が鳴り出しました。
両親「まぁおばあちゃんとしゃべりたくて電話かけてきてるんやろ。電話出んでいいよ。」といわれたので、そのまま作業を続けていました。
しかし、着信音が鳴りやんだと思ったら再び鳴りということが3,4回ありました。これにはさすがの両親も怒り、電話に出ました。
しかし、電話はつながっているのですが、音声が全くなくこちらからどちら様ですかと尋ねても反応なし。
しまいには電話が切れてしまい、そのこともあって両親は大変怒っていました。
こうなったらどこからかかってきたか調べようとしたのですが、驚くことに着信履歴は一切残っていませんでした。
これは私たちの間ではおばあちゃんが「ここにいるよ。」そう伝えてくれたのだと思っています。
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