足首の手形
投稿者:青色百号 (3)
短編
2022/07/19
08:11
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これは僕がまだ小学校3年生の時でした。
夏の寝苦しいお盆の時期に起きたお話です。
北海道はお盆が過ぎると涼しくなるのですが、その年は9月頃まで暑さがありました。
やはり寝苦しかったので窓を開けて網戸のままで寝ることにしました。
その時に変な汗をかいていて両足を引っ張られる感覚に襲われました。
窓は開いていても網戸が閉まっていたはずなのですが、宙に浮いたような感覚で窓の外まで引っ張られる感覚だったのです。
僕は恐怖感に捕らわれ目を開けたところそこには何も無いし誰もいませんでした。
とめどなく汗が流れていて「これは夢なのか」と思いもう一度眠ることにしました。
朝起きてみると足首に引っ張られた手形が両足にありました。
両親にその話をしたところ誰も部屋には入っていないということでした。
それに隣の部屋には妹が寝ているので物音がするなら気が付いていてもおかしくないのですが、妹も何も知りませんでした。
そして、これは後日談になるのですが、手形はいつの間にか綺麗に無くなっていましたが、その事件のあった一年後に僕は小児リウマチという病気に罹ってしまい両足が動かなくなりました。
朝、起きたくても起きれなくて立つことができませんでした。
その後、病院に入院することになるのですが、今思えばこれは警告か暗示だったのではと思っています。
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